・米国上場ETF資金フロー

2020年からの累積資金フロー。単位は全て百万USD。

<米国株ETF>

SPYやQQQなど代表的な米国株価指数に連動したETFの他、セクター指数に連動したもの、昨今ではアクティブファンドなども登場し、米国上場ETFの主流。

<国際株ETF>

米国以外の先進国の他、新興国株にバスケットで投資するEEMや、新興国でも国ごと(特に米国人はブラジル株が好き)にETFがあり、特に米ドルの先安観が高い時は米国以外にもポジションを取ろうと考える人が増加することによって資金流入する傾向がある。
一方で相場の状況が悪い時は米国株ETFと比べると流出する傾向にある。

<米国債券ETF>

AGG・BND・TLTのような米国債中心のものからLQD・HYGなどのクレジット系など米国所属発行体が中心。LQDやHYGは取引のしやすさや取引コストの安さから債券を中心に資金運用する機関投資家も好んで取引をするようになっており、ETFが市場に与える影響は大きくなっている。2020年3月の相場暴落時にはFRBがクレジット市場のメルトダウンを防ぐために、クレジットETFの購入を実施するなど、その存在感・影響力は中央銀行も無視できなくなっている。

<国際債券ETF>

先進国の債券にバスケットで投資するETFはあるものの、先進国よりも新興国のドル建て政府債(EMBなど)が資金構成の中心で、一般的には米国債券ETFより高いリスクを取って高いリターンを取りたいと考える人が投資する傾向にある。こちらも昨今では機関投資家もプレーヤーとして存在感が大きくなりつつある。

<コモディティETF>

中心はGLDやSLVなどのゴールド・シルバー・プラチナなどの貴金属のETFが構成の中心。原油や農産物などのETFがあるものの、保管コストの高いETFについては構成銘柄の先物をロールする度に減価する傾向にあるため、ETFよりも先物取引の方が未だ主流。

<通貨ETF>

あまり存在意義がよくわからないETF。FXが出来ない人向けかもしれないがそんな人がはたしているのだろうか・・・

<レバレッジETF>

SPXLやTQQQなどの代表指数の2倍や3倍の変動率になるように設計されたETF。相場が下落すると一気に資金流入し、相場上昇時は徐々に利益確定が進むことにより資金流出する傾向が強い。

<インバースETF>

SPXSやSQQQなどの代表株価指数に対して-1~-3倍の変動で推移するETF。株価が下落すると利益がでるため、一般的に先物でヘッジできない人がこのインバースETFに投資することによってロングポジションをヘッジしたり、あるいは投機的に株価下落を狙って投資をする人が主流。相場が上がれば上がるほど株価が割高と判断し資金流入する傾向にあり、相場が下落すると利益確定が進むことにより資金流出していく。相場が上昇時はいくら焼かれようともどんどん資金流入が増加していく。

<オルタナティブETF>

オルタナティブというよりはそれ以外のカテゴリに含まれないかなり特殊なETF。普通の人はあんまり触らない。

<合計>