米国中央銀行のFRBは量的金融緩和を進めており、これが大きく相場に影響を与えている。
そのため、常にバランスシートの動きと各資産の保有状況についてウォッチしておくのは非常に有用だろう。
FREDのページで一週間ごとにデータが更新されているため、こちらのデータも毎週更新してあります。
<FRBバランスシート合計>
<米国債保有金額(年限別)>
FRBは全ての金利のベースとなる米国債金利の低下を促すためにリーマンショック以降米国債購入を開始しました。主な目的としてはベース金利を引き下げることにより、個人・企業の借り入れ意欲を増大させて経済を活性化させることに重点が置かれました。2016-2017年に経済の安定化が見えたことから新規購入を停止し、既存ポジションのローリングに留めていましたが、コロナウィルス発生に伴う不況から再び市場金利の低下を促して経済の活性化を図るために米国債の新規購入を再開しました。足下では短期金利については押し下げの限界が来ていることや米国政府が超長期債の発行増加を考えていることから、量的金融緩和による米国債購入も年限を長期化するのではないかという期待が出ています。
・米国債総合
・10年以上
・5-10年
・1-5年
・91日-1年
・16日-90日
<モーゲージ保有金額(年限別)>
米国経済にとって最も経済に占めるウェイトの大きい住宅の購入を下支えさせる目的でFRBはモーゲージ債をリーマンショック以降購入を開始しました。2016-2017年に経済が安定化してきたということもあり追加購入をやめ、ロールだけにとどめていましたが、コロナウイルス発生に伴う不況に伴い再度新規購入を開始しました。
・10年以上
・5-10年
<異例策対応資金>
コロナウィルス発生に伴う不況により資金繰りに窮した企業の連鎖破産を防ぐ目的で設立されたFRBのレンディングプログラムになります。セカンダリー市場からハイイールドも含めた社債を購入するなど異例対応尽くしとなり、市場を驚かせました。
・メインファシリティレンディング
・コーポレートクレジットファシリティレンディング
・TALF2