日次・月次空売り出来高

東証が集計している日次・月次空売り出来高金額を集計しています。
元データはこちら

<日次>

<月次>

「指標の見方」

一般的に相場が上昇する時は、ヘッジ目的や将来の値下がりを期待して空売りの出来高は増加傾向で推移します。また相場下落初期は保有しているロングポジションのヘッジを緊急で行うために空売り出来高は増加傾向で推移します。
一方で、相場下落後半になると空売り勢が利益確定を進める一方で新規空売りが増加しなくなることから、空売り出来高は減少傾向で推移していきます。また積み上げていたショートが思わぬ形で踏みあげられていった場合には新規ショートをためらう方向性になり、空売り出来高が減少する場合もあります。
以上をまとめると、時と場合によって相場の動きによって空売り出来高の増減理由は大きく異なり、その背景を考えながら新規でショートポジションを組んでいる人達の立場・目的・状況を推察していく必要性がありそうです。
買い方の情報も併せて相場にとってショート勢が有利なのか不利なのか見極めたい。

2015年以降で相場が下落する中で無理やりショートポジションを構築しなければいけないほど状況が深刻化したケースは以下の通りです。

2015年・・・人民元切り下げショック
2016年・・・ドイツ銀行AT1ショック
2018年・・・VIXショック、米国政策金利引き上げ、米中貿易戦争
2020年・・・コロナ暴落

やや米国と比べるとダイナミックさに欠けるが、ひとつの相場の天底を見極める上で役に立つ指標の一つだと思われる。