主に小売統計・自動車販売台数・輸入金額などが対象になります。
<小売金額(前年比(%)、過去10年分)>
<自動車販売台数(百万台、過去10年分)>
<米国輸入金額(前年比、%、過去10年分)>
「各指標の特徴」
<小売統計>
消費好きの米国民の消費意欲を測る重要バロメーター。ただし、小売金額は頻繁に過去分に修正がかかり数ヵ月前データが跡形もなくなったりするため、参考程度の考え方でもよいかもしれない。また昨今はネット取引も増加しているため、その影響も鑑みながら統計を見ておきたいところ。上記小売統計はネット取引分も含まれています。
<自動車販売>
自動車は米国市民にとって生活必需品であり、かつ大抵はローンで買うため経済状況+金融環境で販売台数が動くため、やや普通の小売統計よりも重視したい指標。ただし無尽蔵に販売数は増加するわけではなく、人口に対する新規買い+買い替えの上限が決まっているので年率1600-1700万台程度の販売がなされていれば経済的には問題ないと見込まれている。こちらの統計データは約一ヵ月遅れでのデータになるため、メインは相場の振り返り材料であり、予想としてはトレンドを読むぐらいしかできない。ヘッジファンドとかだと衛星写真などを活用して先んじて販売台数を予想したりするだとか。
<米国輸入金額>
米国は輸入や投資を通じて世界にドルを供給しており、輸入統計は米国が世界にどれだけドルをばらまいているかを測る上で重要な指標。米国の状況だけでなく、特に新興国関連資産への影響が大きい指標で、米国の輸入金額動向が不調な間は基本的には新興国資産は先進国資産に対してアンダーパフォームしやすい。ただし、あまりにも急激な輸入超過の場合は新興国は好調に推移する一方で米国資産が双子の赤字を懸念して動きが芳しくなくなる傾向も出てくる。貿易統計の発表が2ヵ月遅れのため、相場を振り返るのには役に立つが、相場を予想する上ではやや材料としては使いづらい指標。
補足だが、米国輸出統計はそもそも米国自体がサービス社会中心でモノの輸出というのが廃れている状況にあり、米国輸出統計は輸入統計と比べて非常に重要性が低い指標となっているため、基本的には見る必要性がない経済指標になっている。