原油価格を分析する上で見るべき重要データを掲載しています。
<先物期別推移(過去2年)>
<先物出来高(過去2年)>
<先物建玉推移(過去2年)>
<原油先物カーブ>
1が最も期近の限月の原油先物価格(大抵当月か来月限月のもの)で、そこから一ヵ月後ろの限月毎に価格を表示させています。2の場合は1の一ヵ月後、3は1の二ヵ月後の限月になります。
<ベーカーヒューズの米国水平リグ稼働数推移>
(過去2年分)
(過去10年分)
「各指標の見方について」
<原油先物カーブ>
一般的に原油需給が引き締まっている時は期近が高く、期先が安いバックワーデーション(いわゆる逆ザヤ)になります。一方需給が緩んでいる場合には期近が安く、期先が高いコンタンゴ(いわゆる順ザヤ)という状態になります。原油は保管にコストがかかる商品であることから、何かしらのショックがあった場合には引き渡しが近い限月のものから投げ売りが発生するためコンタンゴカーブとなり、逆に需給が良い場合には原油の投機的取引を目論んで期近の取引が増加する一方で、期先は原油関連会社が先々の原油取引における価格変動リスクを減らすためにヘッジ売りをするためバックワーデーションになると言われています。
<ベーカーヒューズ米国水平リグ稼働数>
ベーカーヒューズは米国を代表する油ガス田開発会社で、油ガス生産のためのリグ貸出と操業を行っています。米国ではシェールガスの生産のために水平リグを使用しており、ベーカーヒューズは需要家のために水平リグの貸出と操業オペレーションを行っています。そのためベーカーヒューズの米国水平リグ稼働数が増加している時は米国シェールガスの供給が増加していることを意味しており、一方稼働数が減少している時は供給が減少していることを意味しています。一般的にシェールガスは開発から生産までの期間が従来型の油ガス田より速く行うことができると言われているため、損益均衡点より上の価格に油ガス価格が推移すると速やかに稼働数が増加する傾向があります。一方で採算割れが起こると大規模撤退が行われるため、急速に稼働数は減少する傾向にあります。
過去の動きでは2014年までは米国シェールガス革命の勃興によって水平リグ稼働数は増加する一方でしたが、その後何度も繰り返された原油価格の暴落およびコロナウィルスによる需要減少ショックから多くのシェールガス業者が破綻し、水平リグ稼働数は大幅に減少しました。